会長挨拶

                    太田敬介

                     公益社団法人日本PTA全国協議会 会長 太田敬介


 令和6年度、公益社団法人日本PTA全国協議会会長を拝命しました太田敬介(おおた けいすけ)と申します。

 PTAは戦後、当時の文科省から全国の都道府県知事宛に出された「父母と先生の会ー教育の民主化のためにー」というPTA結成の手引書により、全国各地で一斉に設置が進み、わずか1年という期間でその設置率は全国の小・中学校の7割近くに達しました。情報伝達手段は現代と比べようもなかったあの時代において、なぜ、PTAはこうもあっという間に全国各地で立ち上がっていったのでしょう。そこには、平和な日本を求め、民主的な教育を保護者と教職員が力を合わせ、自分たちの手で、愛する子供たちの幸せを願い、守り育てていこうという主体的な意思、希望や優しさが溢れる、情熱的で揺るがない思いを感じざるを得ません。

 昨年、日本PTAは創立75周年を迎えました。75年という歴史と実績を積み上げ、日本教育の民主化に大きな貢献を果たしてきました。これまで培った先人たちの様々な努力が、今日の各教育制度につながっていることは決して忘れてはいけません。その一方で、社会の変化の速度はますます急激になり、加えて、物事の不確実性が高く、将来の予想が困難な時代だと言われています。そうした社会の中で必要とされるPTAであるために、私たちは問いを立て続け、変化を遂げていくことが求められます。

 改めて、PTAは全ての保護者、教職員が「子供たちの幸せ」を真摯に願い続けてきた組織です。そしてこれからの時代、併せて持ちたい視点があります。それは「私たち自身も、保護者として、教職員として、幸せでありたい」ということです。優しさ、寛容さ、支え合いを通して、一人ひとりが幸せを実感でき、その延長線上に暮らしやすい地域があるということ、それこそがPTAの社会教育の目指す姿だと考えています。

 日本PTAはこれからも社会教育関係団体として、創立の思いに心を寄せ、かつ、時代に応じた変化を恐れることなく、持続可能な組織へと成長し続けて参ります。あわせて、全国のPTAの仲間の皆様とつながりながら、家庭・学校・地域の連携を深め、もって、社会の発展に寄与するため邁進して参ります。                                 皆様からのご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

 

 

綱 領

本会は、教育を本旨とし、特定の政党や宗教に偏ることなく、小学校及び中学校におけるPTA活動を通して、わが国における社会教育及び家庭教育の充実に努めるとともに、家庭、学校、地域の連携を深め、子供たちの健全育成と福祉の増進を図り、もって社会の発展に寄与する。

事業概要

1 教育を本旨とする民主的団体として、目的を同じくする他の団体及び機関の活動に協力することを基本方針とし、次の事業を行う。

  1. 社会教育、家庭教育及びPTA活動の資質向上に資する研究大会、講演会、研修会等の開催及び調査研究
  2. 青少年の健全育成及び福祉増進に資する情報資料の収集及び提供、広報活動
  3. 青少年の国内交流及び国際交流
  4. 機関紙並びに社会教育、家庭教育及びPTA活動に関する図書・資料の刊行
  5. この法人の目的に沿い顕著な業績を上げたPTAその他の団体及び個人の顕彰
  6. 教育関係の支援を必要とする子供たちのための助成
  7. その他この法人の目的を達成するために必要な事業

2 前項の事業は、日本全国において行う。

所在地

設立 昭和21年10月
事務局 〒107-0052 東京都港区赤坂7丁目5-38
電話番号

03-5545-7151

FAX

03-5545-7152